企業成功の法則と失敗の法則
発売時に購入したまま放置していたジム・コリンズ本を手にとってみる。
ジェームズ・C・コリンズ『ビジョナリーカンパニー【特別編】』
こちらは『ビジョナリーカンパニー2』の特別編として非営利組織など社会セクターの組織向けに追加された一章を、別冊で発売されたもの。
100ページにも満たないので一瞬で読めてしまう上、「2」の要約として復習的にも読める。
帯に「ドラッカーを継ぐ経営学の巨匠・・・」と書かれているとおり、ドラッカー同様に実践家ではなく研究者ではあるのだが、中に含蓄のある言葉も登場してくるところが特徴。
例えば、著者のいう「第五水準のリーダーシップ」にふれながら、
拳銃を頭に突きつければ、自発的にとるはずのない行動を相手にとらせることもできるだろう。だがこのとき、リーダーシップを発揮しているわけではない。力を行使しているのである。リーダーシップを発揮しているといえるのは、指導に従っている人たちにそうしない自由があるときだけである。(p.35-36)
といった箇所。
ジム・コリンズの中ではとりわけ重要な「針鼠の概念」についても、改めて考えさせられる。
ただ、事例の比較研究だけで発言する研究者であるわけなので、いざ書かれたことを実践しようとすれば、そのようにきれいな形で行っていくには困難がつきまとうことは間違いのないところ。
なぜなら理論と実践との間にそれが繋がっていくための多くの言葉があるはずで、そこは自分自身で考えていかないと何の役にもたたないからだ。
さらには、ジム・コリンズから成功の法則を学ぶのと同様に、畑村氏の失敗学やダニー・ミラーの失敗の経営学からも学んでいくべきだと思う。
成功することよりも、致命的な失敗をしないことのほうが重要なのだ。
ちなみにこのことについてダニー・ミラーは次のように指摘している。
とりわけ劇的な成功を遂げた企業の多くが、こんなにも失敗しやすいのは皮肉なことである。傑出した企業の歴史が、このような事例を繰り返し示している。実際、行き過ぎると成功をもたらした将にその要因、つまり焦点を定め、巧く行くことが立証済みの戦略、自信満々のリーダーシップ、活気溢れる企業文化、更にとりわけこれら全ての相互作用などが、衰退の原因ともなり得るのである。がっしりとした優良組織が、欠陥を抱えた純粋種に変わって行く。豊かな特性を持った者から、行き過ぎた戯画へと移って行き、微妙で繊細な処は全て徐々に失われる。
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