トーマス・フリードマン『フラット化する世界(下)』まだ上巻をサクッと読んだ程度なので何ともいえないが、個人的にはWEB2.0という狭い枠組よりも、世界の経済や生き方全体にまつわる大きな変化について考えを巡らしていく、こういった本が好きだ。
というか、WEB2.0系の人気を呼ぶ書籍群も、単なる技術論を述べていたわけではないはず。しかしまたこの著者もフラット化する大きな波のことをグローバリゼーション3.0なんて表現を使っているところが、いかにも売れっ子ジャーナリストというところか。
某○○gleの方が、この本はとても重要って紹介していたのを見かけたことがある。
第二章「世界をフラット化した十の力」の9つ目で、Googleが取り上げられているからだ。(もちろんそれだけが理由というわけでもないのだろうが)すなわち、「グーグルは情報を平均化するーー階級や教育で分け隔てしない。」(p.264)
グローバル化というと「うちのビジネスは超ローカルなビジネスだからあまり関係ありまへん」という人が必ずいることだろう。
しかしながら、著者のいうグローバリぜーション3.0がローカルなビジネスにも大きな影響を与えるとすれば?会社勤めの人がある時突然上司から「君の業務は明日から中国大連の会社にアウトソーシングするから、もう仕事はないよ」と言われたとしたら?
難関大学に無事入学できたので家庭教師のバイトを探したところ「中国の学生とのオンライン家庭教師が人気なので今のところ求人はないよ」と言われたら?
これは近未来的な事柄というより、とりわけ米国ではインドへのアウトソーシングとして当たり前のように起こっていることである。
日本でも中国へのアウトソーシング事業は大前研一氏なども活発に行っている。
本書はとりわけ、グローバルに活動していない私のような人間ほどチェックしておく必要があるように思う。
著者のいう激しいフラット化の波に、個人でも企業でも対応するためには、第3章「三重の集束」をふまえた戦略が求められる。
平たくいえば、国内でやっていくにしても、世界中を見渡した中で明らかに実力がある人が求められ、そのような実力がない人は発展途上国の優秀な人達以下の経済的評価をされてもやむを得ないということでもある。
第二外国語として日本語を学び、その語学が達者で、ビジネスもよくできる人材がたくさんいて、日本と比べて破格でアウトソーシングできるとすれば、そうなって当然というだけのこと。あるいは、米国で起こっていることでいえば、各種コールセンターや電話セールス、ドライブスルー受付、建築設計図面起こし、会計業務、MRI・CTスキャン画像診断など、かなり高度な業務に至るまですでにインドへのアウトソーシングがすすんでおり、日本の場合も中国へのアウトソーシングがあらゆる分野において活発化することは間違いのないところ。
と、こんなことを指摘し出すと、余計に拒否反応を示す人達がいる。
単純にこんなこと「だけ」であるなら、私だって疑問に思う。本書はもちろん次のようにグローバリゼーション万歳との単純な主張をするものではない。
しかし、一部の批判勢力の話を聞くと、無神経な資本主義、グローバルなブランド、ファーストフード、消費志向をひろめて、それまで栄えていた居心地のいい温かな地域のコミュニティや産業、文化を押しのけてしまうことのみが、グローバリゼーションであるかのいい方をしている。グローバリゼーションの力が、あちこちで頻繁にそうしたことをやっているのは確かだ。しかし、資本主義や市場主義、自由貿易を押しひろげることだけが、グローバリゼーションなのではない。グローバリゼーションは純然たる経済現象ではないし、経済のみに影響をあたえるのではない。もっと幅広く、深く、複雑な現象であり、新しい形のコミュニケーションやイノベーションがそこに含まれている。仕事、知識、エンターテインメントを共有するさまざまな形のグローバルなプラットフォームを生み出すことが、世界のフラット化なのである。グローバリゼーションの破壊的な効果を心配するのは筋が通っているし、たいへん重要でもあるが、個人に能力を授け、また、われわれの豊かな文化をもっと豊かにする能力があることに目を向けなかったら、人間の自由と多様性にプラスの効果があるのを見落としてしまう。世界のフラット化がかならず文化を豊かにし、保存するなどというつもりはない。ただ、文化を破壊するとは限らない、といいたいのだ。(中略)グローバリゼーションは権限や能力をあたえるとともに奪う。均質化するとともに個別化する。民主化するとともに、独裁制のあらゆる性状を内在している。グローバル市場についても、インターネットやグーグルについても、同じことが当てはまる。(下巻p.325-326)なぜ上巻しか読んでないと言いながら、下巻の引用が出てくるねんということは言わないように(笑)





















「オマエの仕事を簡単に教えておけ、何かあったときに
オマエの名前を出すことができるから」といわれた。
マイナス要因でいくとコストメリットのある国への
アウトソーシングでこちら側の首が絞まるということやけど逆に外側からオファーがあるというのも考えられる。
この本はいっぺん読んでみまする。
働き方が大きく変わりつつあります。