イカロス・パラドックス
今年3月末に地方小出版から発売されていたことを発見し、版元に直接注文して入手。
ダニー・ミラー『イカロス・パラドックスー企業の成功、衰退、及び復活の力学』
ダニー・ミラーはミンツバーグの弟子というかコンフィギュレーション学派期待の星とでもいうべき存在。
ギリシア神話に出てくる伝説上のイカロスは、余りにも高く舞い上がり、太陽に近づき過ぎたので、その人工の蝋で作った羽のおかげで思う存分舞い上がることができたが、またそのおかげで身を滅ぼすことにもなったのである。そのパラドックス(逆説)はもちろん、彼の最大の資産が彼の死を招いてしまったということである。そしてこの同じパラドックスが、今日の多くの傑出した企業にも当てはまっている。つまり、これら企業の勝利が、その強みがしばしば行き過ぎてしまい、その結果衰退へと繋がるのである。成功した為に専門化され、誇張され、自信過剰や自己満足に陥り、信条や儀礼に縛られるようになる。この本では、このような一般的傾向について、またこのような傾向が生じる原因、また如何にそれに対処するかが述べられている。(第1章冒頭文)
との文ではじまる本書は、トム・ピーターズ『エクセレント・カンパニー』やジム・コリンズ『ビジョナリー・カンパニー』などに見られるような、傑出した成功企業の成功要因を明らかにしようということとは逆に、成功企業といわれる多くがなぜ衰退していくのか、なぜこんなにも失敗しやすいのかについて明らかにされている。
4,800円と本のボリュームの割には価格が高めであるが、地方小出版発売であるがゆえに致し方ない。
本当は秘密にしておきたかった本(^^;
ダニー・ミラーにはほかに『同族経営はなぜ強いのか?』というこれまた逆説的なタイトルの本がある。
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