オートポイエーシスによるアプローチ

どうもビジネス系に応用されている大元となっているシステム論に疑問を抱いてしまう。

私がまだ10代だった頃はベルタランフィの『一般システム理論』が話題をよんでいたように記憶していて、さすがにちょっと敷居が高いと恐れをなし、もう少しわかりやすそうなものをとワインバーグの『一般システム思考入門』を読んでいたが、これでも難しいなあと思っていた。

ちょうど構造主義にも興味を持っていた時期だった。

この時期の動的平衡系の理論が今では第一世代システムと呼ばれているもの。

そうそう、思い出すと当時批判すべき対象は静的システムで、キーワードは動的ということだった。

私自身は消化不良のままでいる矢先に、現在では第二世代と言われている自己組織化システムが注目されてきた。

国内ではあの清水博『生命を捉えなおす』初版が1978年、増補版が1990年というタイミングだ。
世界的にはプリゴジンの散逸構造理論が注目をされていて、それに多くを負っている複雑系科学も発言が目立ってくる頃であり、一般向きにも「ゆらぎ」を取り入れた家電製品が発売されていた。

それから随分の月日が経過していて、システム論の第三世代であるオートポイエーシス・システムについては、河本英夫氏によって理論が画期的に整備されてきたにもかかわらず、ビジネス系の論考では不思議と見かけない。

強いていえば、ルーマン社会学で取り上げられている程度。
未だに目につくのは、「場のマネジメント」とか「自己組織化の経済学」などといった第二世代システムをベースにした話ばかりなのである。

これはなぜなんだろうか?

ということで、遅ればせながらオートポイエーシス・システムについて学習し始めることにした。

以前、オートポイエーシスの提唱者たるマトゥラーナの説が気になって『知恵の樹』を読んでみたが、「そんなバカな!」と強い違和感をいだいたことがあった。

大体、入力も出力もない閉鎖系システムって今更どういうことよ?という疑問が起こるほうが自然だと思う。
しかし、河本英夫氏によるシステム論の整理と補強作業を介して、やっと「なるほど!」と理解しかけているところ。
単になるほどというだけかもしれないし、ものすごくなるほどと思えるパワーを持った理論ではなかろうかと読み始めた私は感じている。

河本英夫『オートポイエーシス―第三世代システム』


河本英夫『メタモルフォーゼ―オートポイエーシスの核心』 河本英夫『メタモルフォーゼ―オートポイエーシスの核心』

河本英夫『システム現象学―オートポイエーシスの第四領域』 河本英夫『システム現象学―オートポイエーシスの第四領域』

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2 Responses to オートポイエーシスによるアプローチ

  1. Araki says:
    ゴブサタしております。ミクシィにて「オートポイエーシス」の文字に
    思わず興奮、よだれをたらしてクリックしてしまいました。
    昔、ベルタランフィの『一般システム理論』や、
    マトゥラーナとバレーラの『知恵の樹』が好きでした。
    機械や生命、社会や意識には同型の連関が見出せるのかもしれませんね。
    懐かしかったので、おもわず書き込んでしまいました。
  2. sakimoto says:
    おっと、Arakiさんご無沙汰です。

    > 昔、ベルタランフィの『一般システム理論』や、

    > マトゥラーナとバレーラの『知恵の樹』が好きでした。

    さすが元・ドイツ哲学研究家!

    私のほうは、こんなオッサンになってようやくオートポイエーシスの基本的考え方が理解できそうなところにきています(恥)

    > 機械や生命、社会や意識には同型の連関が見出せるのかもしれませんね。

    そうですね。

    ルーマンの社会システム論もオートポイエーシスがベースですよね。
    河本氏の著書によってドゥルーズ哲学ともアフォーダンス理論とも繋がり、応用範囲が拡がっていきそうです。

    ほんま久しぶりということで、またそのうち、大阪のオフィスに遊びに行かせてもらいます(^^;

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