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昨日はサントリーホールで開催されたユベール・スダーン指揮/東京交響楽団定期演奏会に行った。
演目は1曲目のショパンピアノ協奏曲第2番は居眠り用(実際、眠るつもりはなくても、曲自体が眠い曲なので知らず知らずのうちによく眠れた。)として、本命はブルックナー交響曲第8番。
スダーンの演奏はCDでも聴いたことがなく、どんな演奏になるかの想像もできない状態での演奏会参加であった。
実際に聴いてみて、東京都交響楽団の音楽監督でもあるスダーンが目指したいサウンドがよくわかった。
それは、ブル8の演奏の際、第1トランペットと第1トロンボーンを1名ずつ増員しているところ。
なぜ増員したかを想像するに、ヨーロッパ並の音質が太くパワフルなフォルテシモを実現したかったからだと思う。
要するに西欧オケの1名分のパワーを出すのに、2名で目一杯演奏させることで実現させようとの試み。
実際、その試みは完全に成功しており、特にトロンボーンは国内オケでは絶対にありえない弦楽器全体のフォルテシモの音量をほとんど消してしまうパワフルさが発揮されていた。
全体的にはピアニッシモの部分がほとんどないのが難点だが、旋律を浮き彫りにさせていく演奏が特徴で、いろんな指揮者で見受けられる休止部分を長く取るというようなこともなく、比較的淡々と流れてゆく感じ。
とにかくトロンボーンを中心としたパワフルさを感じさせてくれる演奏。 トロンボーンのパワーはトランペットのフォルテシモの音を消してしまいそうなほどのもの。
でもパワフルさは増しても、ピアニッシモの美しさを感じさせてくれるところはなかったので、ダイナミックレンジが大きいということではない。
まあでも、ヨーロッパのパワフル系オケのような演奏をさせただけでも素晴らしい指揮者であるといえる。
あと、国内オケでは珍しく、ホルンやワーグナーホルンで多用されるソロ部分でのミスがなかった。
スダーンは細かな表現の云々というよりも、全体としてのサウンドをまったく国内オケではありえなかったものに変えてしまうことを狙って見事に成功していたと思う。
ただ、それは確かに新鮮な体験となったが、だから中身はどうなの?ということになれば、もっとどっしりとしたテンポで構えた演奏をしていってもよかったのではないかと思った。
あと、フォルテシモ部分の演出という意味では、ティンパニー活用の工夫が足りなかったのではないか。
国内オケの場合、金管の慢性的パワー不足は承知しているが、少なくとも木管の名演は堪能できるケースがほとんどであるにもかかわらず、今回は木管が大したことがなかった。
おそらく本番までの短い時間の中で、そこまで綿密に指示が出し切れなかったのが原因かと想像する。
演奏終了後、最初のショパンの演奏終了後、気になっていた予感が的中する形で、ブル8演奏終了直後に「ブラボ~」の声掛け、拍手と続いてしまうという、演奏会としてやってはいけない終わり方をしたのがとても残念。
そもそも「ブラボーおじさん」なんて、どうせどんな演奏をしても「ブラボー」って言ううだけの何の価値もない人だし。
サントリーホール側としても1曲目の演奏直後に「ブラボー」が入ってしまったわけなので、ブル8演奏前にアナウンスで指揮者が手を下げるまでは、声や拍手は絶対に行わないようにアナウンスしていただくべきだ。
終了後は腹ペコだったので、自宅近くの「サンプレ」に入り、ポルペッティーニのトマト煮、アンチョビのピザ、オリーブ盛り合わせ、自家製ピクルスなどを食べる。
お店ではたまたま33歳の経営者と同席することとなる。
彼はタイ・カンボジア・日本の3国で会社を立ち上げているベンチャー だ。
一年の大半を海外で格闘してきていることを感じさせる豪傑タイプ。
楽しい時間を過ごした。
そういえば一昨日も台湾人で日本を拠点としつつ、中国にも出入りしている貿易系会社社長とたまたま再会して楽しく食事させていただいた。
単なる入ったお店で偶然で同席しただけなのだが、 何らかの形で仕事にも直結してしまいそうな感じだ。