仕事より音楽鑑賞?
CDが3枚届いたこともあり、とても安逸な時を過ごさせていただいた。
って、こんなことに時間をとっている場合じゃないんだけど(汗)
Sergiu Celibidache “Richard Wagner: Orchestral Music” MÜNCHNER PHILHARMONIKER
こちらのCDはチェリビダッケの指揮だったら、きっと重厚なワーグナーの曲が愉しめるに違いないとの予想の元、注文していたもの。
予想は的中した。
もともと私の聴いたことのあるワーグナーの管弦楽曲のイメージって金管楽器がフォルテシモでガンガン鳴りまくっていたり、装飾的な伴奏もジャラジャラ鳴っているようなものであった。
しかしチェリの演奏は今まで聴いたことのあるどの演奏にも似つかぬものであった。
テンポの遅さは予想してはいたが、ここまで遅いのにもかかわらず決して聴く者をダレさせずに演奏するとは!
そして何よりも驚いたのは、たとえば「タンホイザー」におけるフォルテシモでのトロンボーンによるメロディをやみくもに吹かせずに、全体のサウンドバランスをしっかりと保たせている。
そのため全曲を通して「こんなふうにそれぞれの楽器が演奏していたんだ」と初めて気づかせてくれる。
ほかの指揮者が音量や勢いにまかせて誤魔化していた細部がくっきりと浮かび上がってくるのだ。
Applauseで「ブラボー!」の声が目立つのもうなずける。
個人的には「マイスタージンガー」がチェリにしかありえない分厚くゆったりとしながら細部にまで目が行き届いたサウンドの中に包み込んでくれて最も感動した。
Sir George Solti”Bruckner Symphonie Nr.5″Chicago Symphony Orchestra
よくよく考えてみるとショルティ+シカゴ響によるブルックナーというのはありうるなあとHMVレビューによる評判のよさにつられて買った。
さすがに驚くべきパワーとキレもったシカゴ響サウンドをぞんぶんに聴かせてくれる。
しかしまあ、どのようにしたらこんな人間離れしたパワーが出せるのだろう。
ショルティが意外に思ったくらいは、まるでブルックナーを得意曲としているかのようにピアニッシモ部分まで丹念に指揮している。
HMVのレビューはかなり正確であった。
ただ、やはりチェリのようなひとつひとつの音の終わる余韻やさらには「音のないところを聴かせる」といった境地にまではいかない。
ここまでは望んでいないので致し方ないが、全体的な構成はとてもよくまとまっているし、ブラスセクションのすばらしさは文句なく愉しめる。
ジュリーニ指揮「ブルックナー交響曲第9番」ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
ジュリーニはブラームスの交響曲を普通では考えられないテンポの遅さで演奏しきっている演奏を聴いてファンになったのだが、同時にあのロサンゼルスフィルの聴くに堪えない演奏(失礼!)を見事に聴かせるものにまでまとめ上げるその手腕にも驚かされたわけで、なにかほかの作曲家の演奏も聴きたいなあと思っていた。
このブルックナー9番はウィーンフィルによる演奏なので、ロスフィルを聴く時のような不安を抱く必要が全くなく安心して購入できる。
実際に聴いてみると、シカゴ響のような米国系オーケストラよりも、ウィーンフィルのような欧州系オーケストラのほうがブルックナーを「味わえる」なあと改めて思った。
それにしてもなんて美しいブルックナーなんだろう!
ブラームスの交響曲の場合もそうなんだけど、旋律の歌わせ方が素晴らしいし、ひとつひとつの音を丁寧というか大事というか単に美しいだけではない魂のようなものが伝わってくる演奏。
比較的淡々と演奏させたほうが正統派っぽいのだろうし、そういった意味での正統派とはほど遠い演奏なのであるが、だったら正統派でないほうがいいじゃないかと思わせてくれる。
ああ、かれこれこの3枚のCDで4時間近く経過しており、ずっとこのような音楽に浸っていたいけれど、そうもいかないのでこの辺で。
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