自問の実践に分析ツールは相容れない
京都市中小企業支援センター主催のIT経営革新セミナーに仏壇の小堀さんのご講演をお聴きしに行った。
http://blog.livedoor.jp/susumukobori/archives/50464732.html
会場となった池坊学園のホールは定員150名ぎっしり参加だった。
小堀さんの戦略的商品となる小さな音でも遠くまで鮮明に聞こえるご寺院向けスピーカーをあらかじめ設営された上でのご講演というのは前例のないパターンであり、まず驚かされた。
中味はビデオあり音楽ありのマルチメディアなご講演スタイルによって、事業におかれて「感動」を媒介としたお客さまとのコミュニケーションを目指された姿をお伝えされるのには、十分成功なさっていたのではないかと思う。
たいへんありがたくも一昨日ブログで取り上げた『子どもが輝く魔法の掃除ー「自問清掃」のヒミツ』 の著者である平田治さんからコメント書き込みをいただいた。
http://blog.tokeidai.net/reading/jimonseisou/
単なるひらめきなのかもしれないが、平田さんのご指導なさっている生徒さん達が小堀さんの工房見学をなさったら、とてもおもしろいことになりそうな気がしてきた。
ちなみに小堀さんの工房は生徒さん達の見学をたくさんお引き受けになっている。
なぜなら、小堀さんがお客さまに感動をもってお伝していきたいという姿は、スタッフの方々による「自問」の姿なしではありえないだろうから。
大人と子ども、立場もスタイルも違う両者がお会いになり、それぞれに新たな発見が生まれるようなことをイメージすると、なんだかワクワクしてくる。
さて、自問することの意味を平田さんは次のように書かれている。
今こそ、「自問」の心が求められています。
「自問」、それは「自ら問う」こと。
自主性・自発性・問題発見力のことです。物事を前のほうへと進める「心のアクセル」です。
「自問」、それは「自らを問う」こと。
自省心・自制力・自律性のことです。自分をコントロールする「心のブレーキ」です。
「自問」、それは「自らに問う」こと。
自分の心のものさしで、物事を判断できる力のことです。自分が自分を正しく操縦できる「心のハンドル」「心のナビゲーション・システム」です。
「自問」、それは、自己の生き方を問うこと。
自問教育は、二十一世紀の人間教育です。
ところが、日本の精神風土は、根源を問わずに、先例に従うことをよしとするところに成立してきました。学校教育も例外ではないでしょう。波風を立てないことこそが、よしとされてきました。
(中略)
私たち日本人が、根源を問うことを避け、先例に従うことをよしとしてきたとすれば、教育における「問う」力の育成は急務です。(p.248-249)
小堀さんのビジネスは230年の歴史がありながらも、伝統のよいところはかたくなに堅持されつつ、数々の先例をひっくり返し続けられている。
まさに経営における自問をされているわけだ。
個人に自問が必要なように、経営にも自問は欠かせないもの。
個人が自問していくのに要素還元主義の代表選手たるSWOT分析や4Pといったフレームワークでは真の解決に役立たないのと同様、かねてから私が主張しているように、経営を自問していくのにもフレームワークはふさわしくない。
なぜ経営コンサルタントがすぐ使おうとするフレームワークがダメかというと、その最大の理由に「心」「精神」が欠如してしまっているということがある。
どうしてもフレームワークを使いたければ、結論が出たあとの理由を説明するためだけに使えばいいこと。
最近はツールありきのコンサル屋の言い回しも少々巧妙になって、「あくまでもツールだ」と申し添えておいた上で、実はツール万歳と言いいたいがごとくツールに明け暮れることになる。
中には「心や精神? はい、精神分析や心理分析のツールを使って、改善ポイントを明らかにします。
あっ、あくまでもツールありきということではありませんので、あくまでもご参考までということですが」てな具合。
心や精神の領域をビジネス用語の中に見つけ出そうとすると、「モチベーション」「コミットメント」「リーダーシップ 」などなどたくさん存在するが、こういったこともインスタントに解決できるとしたいのか、
「はい、この分析テストをやってみましょう。あなたは、こういったタイプの性格で、ビジネスにおいてはこういった傾向があり、ここが問題点です。さあ、あなたにふさわしいこのツールを使って問題点を改善しましょう。」といった感じか(笑)
「占星術という分析ツールのように、ひょっとして参考になるかもしれない」ということと、本質・根源を求める実践とは全く別もの。
各種ツール提供屋さんの話を参考にすることによって、根源を求めることは「根源的に」期待できないので要注意。
っと、この深夜真っただ中から、大学院で話す電子商取引論講義の準備だ〜!
気合いを入れて作業。押忍!
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