メディアのもたらす精神と感覚の関係(吉本隆明説)
下記、オモロかった。
じゃあ、なぜ、感覚と精神は同時に発達しないかってことなんですけど、これは理論的には、僕らの言語論的な考え方なんです。要するに、精神、心というのは僕らが言う内臓語っていうか、内臓の働きが問題になるんです。それと違って、視覚とか聴覚とか嗅覚とかいう感覚のほうは、大脳に神経がつながっていて、大脳が判断する。つまり、大脳の働きが問題になる。そうすると、気分が、心が動くっていうのは、内臓の働きなんで、そこには大脳を通過してどうしたなんてことは関与しないんですよ。たとえあったとしても、それは第二義的なんです。だから精神の発達に関しては、メディアがどのように発達するかなんてことは、第一義的には関係ないよってことになるんですね。・・・(p.243)
僕は、そういう理解をしているんで、情報メディアが発達すれば感覚が発達して、精神も発達していくんだっていうようなことを考えている情報科学系の人たちのいうことは、違っていると思っているんです。まあ、ギリシア時代の人たちと、メディアの発達してきている今の人たちとは、感覚が違うということはあるんでしょうが、精神、魂とか心とかって言ってもいいんだけど、それはほとんど変わってないんだってことは重要なことだと思いますよね。そこの混乱は大変な間違いです。 (p.244)
さらにはマルチメディアの進展っていうのは、人間にいかに「利益」をもたらし、いかに「損害」をもたらすかということにすぎないとも言っている。
さすが、明快に本質的なところをついてくるなあ。
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